『ハンサム★スーツ』

上半期分から邦画レビューが溜まりに溜まってますが、とりあえず新作を。

これはもう、あのバカさ加減についていけるか否かで、評価が大きく分かれる作品でしょう。私は思い切り楽しめました。『嫌われ松子の一生』や『ラブコン』での、自己陶酔型ハンサム*1を演じた谷原章介がツボな人にはたまらない作品です。ハンサムをコテコテに演じても嫌味にならない。というよりむしろ、それを笑いに変えられるのは谷原章介ならでは。これぞ谷章の真骨頂とでも言わんばかりに、体を張ってハンサムになった元ブサイク男を熱演し、お笑いパートを一手に引き受けていました。
一方のお笑い芸人塚地も、愛すべきブサイク面を最大の武器に、シリアスパートで役者っぷりを発揮。谷章と塚地のパートが本職と真逆な辺りがまた新鮮で上手いなと。「モップ・ガール」で谷章と、『間宮兄弟』で塚地と共演済みな北川景子の相性もよく、意外なところで森三中の大島がいい味を出していたりとキャスティングもはまってます。佐田真由美の本業を生かした役柄といい、いつも美味しいとこ取りなぬっくん(温水洋一)といい、その他豪華チョイ役にいたるまでピッタリでした。
そして、実はこの映画にはある秘密が隠されているんですが、それがまたいい意味でベタなんですよ。ある意味、観客の希望通りな展開(笑)。おかげで、笑いまくって、ストレス発散して、ハッピーな気持ちになれました。久々に楽しいB級映画に出会えて大満足です。

評価 ★★★★☆

*1:”イケメン”ではなく”ハンサム”ってところがポイント(笑)