『幸せの1ページ』

いや〜久々に邦題に騙されました(苦笑)。ジョディー・フォスター主演だし、タイトルと予告からしててっきり大人向けの心温まるラブ・ファンタジーだと思っていたら、全っ然違いました。エンドロールで原題が『NIM'S ISLAND.』であることを知り、いたく納得。まさにこの映画はニムという少女による離島での冒険ファンタジー物語。ジョディー・フォスターはサブキャラでしかなかったわけです。う〜ん、邦題と原題がかけ離れた作品は多々あるけど、やっぱりこれって軽く詐欺にあった気分だわ・・・。因みに邦題は、ラストのいかにも取ってつけたような展開からワンフレーズ切取っただけ。見事に本編とは関係ございませんでした。
ということで、あくまで助演のジョディー・フォスターは、たまにしか出てきません。しかもかなりイッちゃってるヒッキー*1な小説家役で、別人のような壊れっぷり。知的なイメージをかなぐり捨てたなりふり構わぬコメディエンヌっぷりに女優魂を感じつつも、吉本バリのオーバーリアクションが何とも痛々しく目に映ります。
一方のニムは、まさに女版トム・ソーヤ。島を我が庭のように駆け回り、父との2人っきりの離島生活を侵略者*2から必至で守るべく孤立奮闘。古典的な罠で立ち向かうその戦略がベタなら、火山は張りぼてとテイストはチープながらも、あくまで子供の空想の世界という感じで、そこは結構楽しめました。離島なのに自宅のインテリアがやけに最先端のお洒落なのも、いかにも女の子の妄想ファンタジーっぽくてありかなと。
ただ、それらのシーンと、父親の遭難と、ジョディーのパートと、それぞれがまるっきり噛みあっていなかったのが問題でした。冒険物にしたいのか、コメディーにしたいのか、夢溢れるファンタジーにしたいのか。まるで別々の作品を細切れにして無理やりくっつけたような継ぎ接ぎ感たっぷりで、こちらとしてもどういうスタンスで見ればいいのかさっぱりで。主人公を演じた子役はなかなか良かったんですけどね、中途半端というか・・・ぶっちゃけつまらなかったです。
さてと、これで洋画のレビューはとりあえず追いついたので、次から邦画に取り掛かりますか。
評価 ★★☆☆☆

*1:引きこもり

*2:金持ちリゾート客