『セックス・アンド・ザ・シティ』

TVシリーズが話題になった当時、このドラマの良さがまったく理解できなかった私。ファンの怒りを買う覚悟で言うと、ぶっちゃけ可愛くも美しくもカッコよくもないキャストたちによる、下品なドラマという認識でした。たぶん、まだ恋に対して夢を抱いていたからでしょうね。ロマンチックなラブストーリーとはかけ離れた、自虐的な展開に露出過多な映像はどうも受付けなくって。*1同じドタバタ系ラブコメシリーズなら、断然『フレンズ』派でしたから。
シリーズ開始から10年。いつしか私も彼女たちの年代に近づいたからでしょうか。*2それとも何の先入観も持たずに見たからでしょうか。理解不能だった彼女たちの心境がスッと心に入り、相変らずの下ネタすらサラリと笑って流せるようになっていて。ま、だからと言ってあのサマンサの女体盛りに大爆笑できるSATCファンのような感覚にまではさすがに至りませんでしたが(苦笑)。とにかく、キャリーたちそれぞれの生き様に素直に笑ったりヤキモキしたりしながら、最後には何だかあったかい気持ちになれたんですよね。一見ハチャメチャだけど、それぞれちゃんと芯を持っている。年齢関係なく、生き生きしている。そんな彼女たちに、人は、気持ち一つでいつまでも輝けるんだって、そう教えてもらった気がします。ま、キャリーことサラ・ジェシカ・パーカーのスッピンとサマンサのメタボ腹にはさすがにビビリましたけど(笑)。年齢に自信をもって真っ直ぐ前を向いて歩き続ける姿。それがこのドラマの魅力なんだと、今更ながらに気付きました。
評価 ★★★★☆

*1:といってもシーズン3まで見たけど

*2:といっても彼女たちは更に年取ってたけど