『銀色のシーズン』

劇場で見たのは半年も前の冬真っ只中。今頃取り上げるのはかなり季節外れだけど、むしろクソ暑い今だからこそピッタリの作品とも言えるので改めて感想を。とにかく、青い空に真っ白な山々が映え、豪快でスピード感たっぷりなスキーシーンは気分爽快。文句なしに胸がスカッとする作品です。ま、冷静に突っ込めばありえない展開も多いんだけど、どのキャストも上手い役者ばかりなので、ストーリーの荒さが演技でカバーされていたんですよね。いや本当に、誰一人として下手な役者が居ないのって素晴らしいです。演技の拙さに気をそがれることなく、どっぷり作品の世界に集中できるんですもん。
主役のバカトリオ、瑛太玉山鉄二青木崇高がまたいいんですよ。こういう男の友情っていうのかな、何か彼らのツルみ具合がすっごく好きでした。しかも彼らの顔がキラッキラと輝いていて。特に最近優しかったりヘタレだったりなキャラの多い瑛太が、珍しく強引で荒っぽくて不器用な男くさいキャラを演じていたのがツボでした。しかもそれが無理なく自然に見えるところが瑛太ならではですね。幅の広いいい役者さんです。タマテツもオバカで心根の優しい役がピッタリだったし、あえて抑え気味に演じたタマテツのかわりにバンバン関西人キャラで盛り上げていった青木君と、この3人が生み出すアンサンブルが最高でした。
この夏お勧めの1本です。ぜひDVDでご覧あれ。

評価 ★★★★☆