『少林少女』

う〜ん、こ・・・これは・・・何と言ったらいいのか。痘痕(あばた)も靨(えくぼ)とはよく言いますが、本広好きとして好意的に捉えようにも、こればっかりはちょっと・・・(汗)。悲しいかな、今回ばかりは本広さんが何をしたかったのか分りませんでした。『少林サッカー』の世界を目指したんだろうけど、いっその事、ラクロスなんてもの無理に取り入れないで、そのまま少林寺メインで描いた方がまだよかったんじゃないかと。それぐらい、ラクロスシーンが蛇足でした。しかも、ラクロス少女達の演技がまるで学芸会のノリだし・・・と思ったら、全編アフレコだそうで。なるほど〜、だから音声と芝居がチグハグだったのね♪なんて納得してる場合じゃなく。っていうか、なぜに全編アフレコだったんでしょ?少林寺だから、あえて吹替えっぽくしたかったとか?だとしたら、キティ・チャンの日本語吹替え、もうちょっと工夫して欲しかったなと。何かもう、全てが噛み合ってない故に、笑いどころすら全っ然笑えないのが辛かったです。あ〜、もう、どうしちゃったんでしょう、本広監督ってば。「SP」のようなキレは?緊張と弛緩の、あの絶妙な間はどこへ行っちゃったの?と、心ひそかに嘆きつつも、劇場内に漂う白けた空気にヒヤヒヤ気をもむ本広ファンな私でした(苦笑)。
見所といえば、柴咲コウ少林寺でしょうか。かなり訓練しただけあって、なかなか型がキマってました。ジャッキー・チェンを崇拝するナイナイ岡村は、さすがの身のこなし。だからこそ、もっと暴れてその身軽さを発揮して欲しかったかな。仲村トオルも冷徹なキャラがピッタリだったけど、何せあのラストが・・・。役者がどうの以前に、もう笑うしかない展開だったからなぁ(汗)。
ま、『SP』劇場版に期待します。

評価 ★☆☆☆☆