『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』

タイトルと佐々木蔵之助に惹かれて試写へ。冒頭、あまりにもユルユルでおバカなノリの連発に、もしやこのままB級映画で突っ走るかと思いきや、後半の友情物語に思わずホロリ。期待していなかっただけに、やられました。佐々木蔵之助が相変らずいい味だしてるんですよ。意地悪だし、ひねくれ者で、すぐ子供相手にムキになる、大人気ない駐在さん。だけど、そういう子供目線っていうのかな、少年たちと対等に向き合える姿がなんかいいんですよね。素直じゃないけど、実は何よりも彼らを温かい目で見守っているというか。市原隼人もちょっぴりダサいお人好しの悪ガキ大将を好演。石田卓也の熱いキャラや脇地くんの小物っぷりもいいけど、今回は冨浦智嗣かな。「花より男子」でつくしの弟役やった時から注目してるけど、彼もかなり化ける役者ですね。「わたしたちの教科書」での裏表ある生徒役、あれは衝撃的でした。今回も、その女の子のようなファニーボイスを最大限に生かした役柄で、役者っぷりを見せ付けてくれました。
とにかく、ものすご〜くちっちゃいイタズラに情熱を注いでいた彼らが、ついに大一番の勝負に出る。それがね、全てある少女のためっていうのがベタだけど泣かせるわけですよ。笑えてちょっぴり泣けて、スカッとする映画。ファンキーモンキーベイビーズの主題歌もピッタリで、DVDが出たらもう一度見てみたい作品です。

評価 ★★★★☆