『犬と私の10の約束』

3月に試写会にて鑑賞。犬と人との約束事を記した短編詩「犬の10戒」をモチーフにした作品。予想通り泣けた。泣かせようとしているのがミエミエの演出が鼻に付くにも拘らず、泣けた。やっぱり、動物の可愛らしさと健気さには勝てませんね。犬を飼ったことのない私ですら自然と顔がほころんで、最後はボロボロ泣いてしまったので、犬好きの人にはたまらないでしょう。
ただ、映画としてはどうかな・・・悪くはないけど今ひとつストーリーが薄いというか、メッセージが胸に響いて来ませんでした。正直2時間のスペシャルドラマで十分だったかも。役者も福田麻由子はとても可愛らしく、田中麗奈へとバトンタッチしても全く違和感がないところがナイスキャスティングではあったけど、個人的に好きな俳優加瀬亮ともども、これといって惹き付けられる演技というわけではなく。というか、この2人のエピソードが一番唐突で蛇足に感じ、正直加瀬亮じゃなくても良かったのではと思ってしまった。そんな中、要所要所で一番いい味を出していたのが、豊川悦司さん。実は今まではどちらかというとトヨエツのアクの濃さが苦手だったけど、犬とトヨエツの絡みが一番微笑ましくて、主人公と犬の絆よりすごく説得力があったんですよね。いや、本当にいい味出してました。
という事で、やはり動物物は強い。興行的には好調だったようですね。某携帯のCMといい、動物モノにハズレなしと言ったところでしょうか。

評価 ★★★☆☆