『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』

原作は随分前に1度読んだっきり。結構ストーリーを忘れてて「あ、そうだったそうだった」と思い出しながらの鑑賞でしたが、それが良かったみたい。ポイントとなる場面が端折られていたわりに「あそこが足りない」とか「イメージと違う」といった細かい点はあまり気にならず、普通に楽しめました。実は、個人的には1、2作目のクリス・コロンバス監督の原作に忠実かつファンタジックなテイストが好きだったので、3話でガラリと映像を変えてしまったアルフォンソ・キュアロン監督には軽く殺意を抱いた時期もあり(笑)。城が違うじゃん!ハグリットの小屋の場所が違うじゃん!暴れ柳の木が全然違うじゃん!!!って。どうも私、変化や新しいものをすんなり受け入れられない性質らしいです。(苦笑)*1で、結局4作目は劇場に足を運ぶのをやめてしまったんですよ。「もうハリー・ポッターはいいや」と。でも、たまたま遊びにいった従姉妹の家で『炎のゴブレット』DVDを見たら結構面白くて。それで、今回は劇場へ舞い戻って来たわけです。でもこの映画、もはや子供向けファンタジーとは言えないですね。暗い画面にビクッとするシーンの連続。軽くホラー入ってて、小心者の私には結構心臓に悪かったです。
それにしても、ちびっ子で可愛らしかった彼らも青年期に差し掛かり、どんどん体格が逞しくなって来ましたよね。ハリーの意外にもガッチリとした背中を見て、幼かった頃の彼らがやけに懐かしく思えたり。ハリーとチョウの大人のキスも、どことなくおもはゆかった(苦笑)。全体的にはスピーディーでテンポ良く進むので、全然飽きずにみれました。ただ、本来は色んな物事が絡み合っている物語りなだけに、原作知らないとちょっと付いて行けないかも。ハリーの心に渦巻く複雑な感情や孤独な悩み、そして唯一の支えであるシリウスとの交流や、ダンブルドア軍団結成でようやく自分の居場所を取り戻していく過程など、その辺りをじっくり描いて欲しかったです。ラストの戦闘シーンもカメラアングルの転換が早すぎ。一番の見せ場にも拘らず、何が何だかさっぱりでした。せめて、シリウスのシーンはもっと丁寧にお願いしたかったなぁ。あまりにもあっさりすぎて、むしろその事の方が私はショックで泣けてきましたもん。せっかくゲイリー・オールドマンがこれ以上ないぐらい魅力的に演じていたのにな(涙)。シリウスカムバ〜ック!!!

評価 ★★★☆☆

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*1:年寄りか・・・