『オーシャンズ13』エレン・バーキン

オーシャンズ11』は劇場で見た時の事を結構覚えてるけど、『オーシャンズ12』の記憶が今ひとつ定かじゃない。ジュリア・ロバーツが出ていたのは強烈に覚えているのに、ひょっとして実は見てないんじゃないかってぐらいまるっきりストーリーが思い出せないから不思議。ま、それは置いといて本題の『オーシャンズ13』ですが、私としてはそれなりに楽しめる作品でした。だってお久しぶりのエレン・バーキン姉さんが見れたんですもん。もちろん、ブラピもジョージ・クルーニも好きだし、『11』では無名だったドン・チードルもいまやすっかり芸達者な役者の仲間入りだし、彼らが集まるだけでワクワクしてくるんですけど。でも、それより何よりエレン・バーキン、みたいな(笑)。おそらく日本じゃかなりマイナーと言うか、誰それ?って人も多いかもしれませんが。代表作も今回共演したアル・パチーノとの『シー・オブ・ラブ』かジャック・ニコルソン共演の『お気にめすまま』しか浮かばないし。そう考えると良く彼女が『オーシャンズ』に選ばれたなぁという気もするけど、だからこそ彼女が出るとわかった時には心が踊りました。
私が彼女に注目したきっかけはビデオで見た『マッド・ドッグス』。『ジョーズ』のリチャード・ドレイファス、『ザ・フライ』『ジュラシック・パーク』のジェフ・ゴールドブラム、『ユージュアル・サスペクツ』のガブリエル・バーン、『運命の女』のダイアン・レイン、そして『ツイン・ピークス』のカイル・マクラクランと、地味〜に豪華な演技派によるちょっとクレイジーなギャング映画なんですけど。ここでのエレン・バーキンが抜群に良かったんですよ。気が強くて、でも可愛らしい一面もあって、そのツンデレぶりがとってもセクシーで。それで彼女の昔の作品を遡って見たりしてたんですが、決して美人ではないのにその気の強さと嫌味のない色気でどんどん綺麗に見えてくる不思議な女優さんです。イメージで言えばシャム猫系かな。で、今回の『オーシャンズ』でもツンデレぶりは健在。と言っても彼女、もう相当なお歳ですけど。確か50は過ぎてたんじゃないでしょうか?にも拘らず年齢を感じさせない美しさで、まさに期待通りの役柄でした。*1
という事で、彼女に関しては文句なしに楽しめたんですが、本題のストーリーの方は、そんな莫大な費用と手間を掛けて結局彼らがやりたかったのは何だったの?って感じでした。話が見え辛いし、各キャラ紹介もなくいきなり始まるので、バラバラなピースが中に浮いたままで正直最初は全然ついていけませんでした。シリーズを見てたって11人全員のキャラを覚えてるわけじゃないんだから、知ってて当然的な展開は不親切で頂けません。何より、クライムムービーに必要不可欠なハラハラドキドキ感とラストの爽快感が全然なかったのが残念でした。正直、え〜それだけ???みたいな。あと、相変らず真っ白な背景に白文字の字幕だったけど、あれって不親切もいいとこ。クレーム上がってないのかな?いい加減変えて欲しいと思うわけです。
因みに、私の隣の人は何てことないシーンでもずっと爆笑してました。えっと、笑いのツボが見えないんですけど・・・。レギュラー陣がお馴染の何がしかをするだけで、もうあからさまにキャッキャと笑う彼女、周りからかなり浮いてました。完全なる内輪ウケ状態。彼女はもうオーシャンとその仲間をこよなく愛しちゃってるんでしょうね。楽しむのはおおいに結構なんですが、ちょっとは周りへの配慮もしてくれぃ!と思いながらの鑑賞となりました。

評価 ★★★☆☆

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*1:寄りの映像はさすがに年齢を隠しきれませんでしたが