『ダイ・ハード4』

ブルース・ウィリスことジョン・マクレーン刑事、何か異常にパワーアップしてません?”世界一尽いてない男”がいつの間にか”世界一不死身な男”に生まれ変わってた。ありえね〜って突っ込みまくりの2時間。でも、息もつかせぬハラハラドキドキの展開、これはこれで結構面白かったです。ずっと足つっぱったまま見てたみたいで、軽く筋肉痛だし(笑)。欲を言えばいつものマクレーンのボヤキがもっと聞きたかったけど、なんかすっかり貫禄漂う寡黙なハゲオヤジになってました。*1でも、それはこの十数年のうちに奥さんのホーリーや子供たちといろいろあって、彼なりに変化したんだということで一応自分を納得させておこうかなと。そのかわりにジャスティン・ロングがヘタレぶり炸裂で頑張ってくれてましたからね。2人のバランスが取れてナイスコンビネーションでした。そして、幼かった娘がすっかり大人になっていることに歳月の流れを感じつつも、しっかり父親譲りな性格に育っているのがファンとしては嬉しかったりもして。お決まりのラストも彼女がしっかりホーリーの穴を埋めていて、思っていた以上に満足できる仕上がりでした。

因みに、このシリーズの魅力はマクレーンのキャラによるところが大きいですが、孤立奮闘する彼をサポートする存在、シリーズ1で言うところの黒人刑事みたいな、そんな人物との交流もまた、魅力だと思うんですよね。でも今回のマクレーン刑事、何か支援者なんて全く必要ない感じ(汗)。何やっても死にそうにない、一匹狼のスーパーヒーロー然としてましたから。シリーズでは1が一番大好きな私としてはちょっと寂しくもあるけど、その代りにヘタレなジャスティン・ロングの成長ぶりが頼もしく、そんな彼とマクレーン刑事とのやり取りがよかったので、こんなダイ・ハードもありかなって思いました。これで黒幕がもっと存在感あればもっとよかったんですけど・・・。マギー・Qはダークヒロインを健闘しているも、あのブルース・ウィリスと対等に戦える程強そうには見えないし、何よりラスボスが薄っ・・・って感じで。今までそれなりに存在感のある役者が黒幕を演じてきているだけに、かなり物足りなかったです。シリーズ1では『ハリー・ポッター』のスネイプ先生ことアラン・リックマンだし、シリーズ3はサーの称号を持つイギリスの名優ジェレミー・アイアンズですから。でも実はアラン・リックマンって『ダイ・ハード』がデビュー作なんですよね、確か。無名ながらもあの強烈な存在感はさすが。上等なスーツを着こなしスマートな物腰でテロをもくろむリーダー役、憎たらしいぐらい上手かったです。

それにしてもブルース・ウィリス、潔く頭を丸めて大正解ですね。ダイ・ハードのパッケージを並べるとブルース・ウィリスの変遷*2がわかってちょっと笑えます。私は今のが一番好きだな〜。中途半端より潔いのが一番。より一層ワイルドでセクシーに見えますから。

評価 ★★★★☆

人気blogランキングへ

*1:汚さは相変らずですが

*2:髪型の