『プロデューサーズ』

小さい頃からミュージカルが好でした。夢は本場ブロードウェイに行くこと。でもなかなかどうしてN.Y.は遠い。だから『シカゴ』の映画化は嬉しかったです。そして今回映画化されたのは、あのトニー賞に輝く『プロデューサーズ』。メインキャストもそのまま。*1さすがはマシューとネイサン。映画でもその呼吸はバッチリ。ミュージカルシーンもそれなりに楽しめたのですが。でも、どうも心が躍らない。やっぱりミュージカルは生で感じる一体感が命なんだと痛感。汗や息遣いなど、役者の熱気が肌で感じられてこそのミュージカル。スクリーンで隔てられた世界では、その魅力が半減してしまってました。
でも心から楽しめなかった一番の理由は、ふんだんに盛り込まれる下品なアメリカンジョーク。と、ベタベタなギャグの連発。おそらく受け付けない人は1分と持たないかも。場内の空気も見事にパックリ2分化。余程ツボったのかゲラゲラと大声でウケまくってる人。一方でドン引き状態でシラーッとしている人。周囲の人の反応が、私にまでダイレクトに伝わって来て。これじゃろくに集中もできやしない。やっぱり『シカゴ』のようなミュージカル映画にはそうそう出会えないらしい。そもそもこの『プロテューサーズ』は何を思って映画化されたんだろう?これじゃ舞台のDVDを見た方がよほど楽しめたかも。残念。