「有閑倶楽部」

そりゃま、あのキャスティング見た時点からこうなる事はわかってたんですけどね。予想以上に酷いもん見せられると、やっぱりこう、どこかで吐き出しとかないと体に悪いので、ズバッと行かせて頂きます。あのドラマor出演者ファンの方は軽くスルーでお願いします。
ということで、想像以上に原作とかけ離れまくりなドラマでした。よくこんなんで一条ゆかりもOK出したなと、ただ呆れるばかり。そもそもあのドラマ全体を覆い尽くすチープな雰囲気が頂けない。ロケーションや演出が異様に安っぽい上、セレブには程遠いキャストの面々。大人の都合で主人公を改悪したことによる波状がストーリーのあちこちに支障をきたし、もはや「有閑倶楽部」の名を借りたジャニ専バラエティの様相を呈していました。まさしく、ジャニのジャニによるジャニのためのドラマ。そもそも、日テレは何がしたかったんだろう?あくまで主演ありきのジャニドラマを作る上で、手っ取り早く有名なコンテンツに飛びついただけなのか、それとも某事務所に遠慮しまくった結果思うような配役と演出が出来なくなってしまっただけなのか。どちらにしても残念ながら1話を見た限りでは、人気漫画「有閑倶楽部」を実写化して面白いドラマにしてやろう、という製作側の意気込みは微塵も感じられなかった。もはや原作との違いがどうの以前に、手抜きが見える時点でドラマとして非常にお粗末としか言いようがなく、いちドラマ好きとして見ても不満が拭えません。
それでも出演者に関しては、女子チームはギリ許容範囲ではありました。特に悠理役の美波はわりと外見が原作に近くて、演技も少々オーバーながらも十分健闘していたと思います。*1純日本美人の野梨子をクォーターの香椎由宇がやるのは違和感あるけど、でも極力髪型を似せようとして努力の跡は見えてた。もちろん、野梨子はあんな気弱なキャラじゃなく、実はいちば〜ん気が強くて怖いキャラなんだけど。可憐の鈴木えみはそこら辺にいるギャルにしか見えなくて微妙。それでも、男子チームの酷さに比べたら遥かにマシといえるでしょう。
とにかく、清四郎、魅録、美童の3人がとてつもない破壊力でした。そもそも美童は外見が無理な上、まったく役を演じ切れてないからキザなセリフが浮きまくり。思わず見ていて鳥肌が立つほど寒かったし、清四郎も終始ぽかんとした口元で冷静沈着頭脳明晰な武道家には程遠く、軟弱で頼りないぼんぼんにしか見えなかった。で、極めつけはなぜか主役の魅録さん。あれには絶句でした。硬派でロックなメカ野郎はどこへやら。役作りもへったくれもあったもんじゃない。単なる魅録という名を借りたチャラい兄ちゃん、っていうか、本人そのまんまじゃないですか。あの妙にスカしたカッコツケも、やたらアメ舐めてかわい子ぶってる姿も、おもいきり魅録とは真逆なタイプ。申し訳ないけどあれで喜ぶのはジャニファンだけ。んなことしてる暇があったら、せめて髪型や外見を原作にちょっとでも近づけるなり、キャラを研究するなりしろと。いや、そもそもちゃんと演技をしろと言いたかった。
もちろん、原作とドラマが別物になることは今に始まった事じゃなく、別に原作と異なっていようが、それなりにドラマとして面白ければ私だって文句は言わない。下手ならヘタなりに頑張っていれば、応援したくだってなる。でも、このドラマの彼らからは演じようという気持ちが全く伝わってこなかった。特に主役の方は、一切の役作りをしていない時点で、役者としての資質を疑います。*2あれで、自分なりのオリジナリティを加えた役作りなんだとでも言うつもりなんだろうか。申し訳ないけど、私には仲間内のお遊び感覚で、とりあえずカッコつけときゃファンが喜ぶだろ、的な感じにしか見えなかった。その辺りが、今回むしょうに吐き出したくなった最たる要因だったりします。これじゃ、地道に一つ一つ与えられた役に真摯に向き合って頑張ってる役者に失礼でしょうが。ジャニ主演のいいドラマだって沢山あるのに。今回は本当にガッカリです。男山*3が一番ピッタリで演技が上手いなんて、どんだけ〜って感じです。

*1:周りが酷すぎるせいもある

*2:こんな調子だから「これだからアイドルは・・・」って言われるんだと思う

*3: